えほん

おひめさまのおはなし そのじゅうろく

おうじさまもときどききてくれました。 つきのひとたちのなかで、 おうじさまがいちばんやさしいことばをかけてくれました。 たまにおひめさまをみてよだれをふくのがきになりましたが、 いつかのろいをといてあげる、と いつもいってくれるのでした。 おひ…

おひめさまのおはなし そのじゅうご

すいぞくかんでは、まいにちいろんなひとがおひめさまをみにきます。 はじめはみせものあつかいにはらをたてていたおひめさまですが、 すぐきにしなくなりました。 じぶんがみんなをたのしませることができるとわかったからです。 しょくたくにのったじょう…

おひめさまのおはなし そのじゅうよん

ところが、ほんかくてきにちょうりにはいるまえに、 りょうりちょうがたいへんなことにきづきました。 おひめさまがまだくちのきけないのろいにかかったままだということがわかったのです。 のろいにかかったままのにんぎょをたべたら、 おうじさまものろい…

おひめさまのおはなし そのじゅうさん

そのあとおひめさまはちゅうぼうにつれていかれ、 スープのだしをとられました。 つきのひとたちのだれもにんぎょのすがたをしていないのでおかしいとおもっていたら、 にんぎょはつきのひとのしょくりょうだったのです。 それでもおひめさまはおとなしくさ…

おひめさまのおはなし そのじゅうに

さて、おひめさまをつれさったひかりは、 おひめさまをつきへつれていきました。 つきにはたくさんのひとたちがいて、 おひめさまがおおきくなったのでおむかえのひかりでつれてきたのだといいました。 そう、おひめさまはつきからきたにんぎょだったのです…

おひめさまのおはなし そのじゅういち

そうしておひめさまはうみへとはこばれていきました。 うみまではとおいので、 だんだんひがくれて、 ついにそらにはつきがかがやきはじめました。 すると、ふしぎなひかりがおりてきて、 おひめさまはそのひかりにつれさられてしまいました。 おうじさまは…

おひめさまのおはなし そのじゅう

まじょはのろいがとけたおひめさまに、 あらためてくちがきけなくなるのろいをかけなおすとまんぞくしてさっていきました。 こまったのはおひめさまです。 りくのうえではにんぎょはろくにうごけませんし、 こえがだせないのではたすけをよぶこともできませ…

おひめさまのおはなし そのきゅう

そこでまじょは、おひめさまののろいをといてみることにしました。 わけもわからずにげるおひめさまにむかってつえをひとふり。 すると… なんということでしょう!! おひめさまはにんぎょになってしまったのです。 つづく

おひめさまのおはなし そのはち

ひとりでまたされていたおひめさまのまえで、 きゅうにしげみがゆれ、なかからまじょがとびだしました。 このまじょは、ちかごろこのかいわいをあらしているのろいまじょでした。 しゅみがこうじてとおりすがりのひとびとにのろいをかけているのです。 まじ…

おひめさまのおはなし そのなな

おひめさまはおうじさまにつれられておしろへむかいました。 ところが、とちゅうでおひめさまはくつをかたほうおとしてしまいました。 きづいたおうじさまがすぐにとりにいきます。 といっても、じっさいにさがすのはめしつかいで、 おうじさまはおひめさま…

おひめさまのおはなし そのろく

おうじさまはひとめでおひめさまをきにいりました。 あったばかりのおひめさまをみためだけでおきさきにするときめてしまいました。 それをしらされたおひめさまは、かってにきめられたことと、 おうじさまがしょうじきたいぷではなかったことがきにいらなか…

おひめさまのおはなし そのご

あしがつかないうちに、と おひめさまはいそいでとおくのくににいきました。 もちろんおかねはたっぷりあるので いままでできなかったぜいたくをすることはわすれません。 おかげでおひめさまはとってもめだち、 あるひとうとうそのくにのおうじさまがおひめ…

おひめさまのおはなし そのよん

おひめさまはとりあえず「かねかえせよ!」とおもいましたが、 あのおやがかえすわけがないということにきづいたので、 おしろにあるかねめのものをいくつかもっていえですることにしました。 まちにつくと、もってきたものはすべてげんきんにかえ、 たびの…

おひめさまのおはなし そのさん

そのたくさんのおかねは、おひめさまのよういくひでした。 しかし、おとうさんとおかあさんはそのおかねをじぶんたちのぜいたくのためにつかい、 ついにはおういをさんだつしました。 ただ、おひめさまのためにはびたいちもんつかいませんでした。 ところが…

おひめさまのおはなし そのに

なぜなら、おひめさまはおうさまとおきさきさまのほんとうのこどもではなかったからです。 おうさまがまだおうさまではなかったころ、やまでみつけたこどもでした。 おひめさまはきのまたから、じゃなくて、たけのなかからうまれたのです。 おひめさまがはい…

おひめさまのおはなし そのいち

むかしむかしあるところに、 うつくしいおんなのこがいました。 おんなのこのおとうさんとおかあさんはおうさまとおうひさまで、 つまりおんなのこはおひめさまでしたが、 おひめさまはまいにち つらいかじをさせられていました。 つづく